これは健全な下克上指南だ!
著者:森岡 毅
出版社:日経BP社
初版年度:2018年
購入時価格:1600円(税別)
本文ページ数:350ページ
個人的な見解
とにかく濃密でございます、1600円の価格ですが 一般的なビジネス本と比べて読破するのに時間がかかりました、総ページ数が350、これより内容の薄い本も数々、本人のロジックを忠実に伝えるために校正など除いて、基本ご自身で文面をプロデュースされたとのこと。
森岡さん(なんで・・さんでいうかというと本文の中でも会社でスタッフ全員にそう呼ぶようにと決めているくだりがあったのでリスペクトも込めてそうしています)を知ったのは様々なメディアで当時低迷していたUSJをV字回復させた活躍のコンテンツを例に漏れず垣間見てしまったからです。
最初にユーチューブで、ホリエモンとの対談の動画を見たもので個人的に感銘を受けたのは、その時の森岡さんの受け答えが絶妙に上手いなと・・「おっしゃる通りです。」と合間に取り入れながら、相手のコメントを評価しながら気持ちよくしゃべらせる、それでいて自分の主張も絡めてしっかりと落とし込んでいっている、かなりの策士だなとすごく興味を惹かれました。
書店では同氏の出版本がいくつかあったのですが、目に入ったのがこれです、マーケッティングにもともと関心があったのであまり迷わず購入しました。
ポイントだと思うフレーズに対しての感想
ここではそのまま語句を引用してしまうと著作権侵害となる恐れがあるので、そのフレーズの載っているページと行数のみ記して私なりの見解を述べることで、悪しからず内容を察していただくものとさせて頂きます。
<マーク説明>
!・・共感できること
〼・・腑に落ちたこと
♡・・感動すること
◯・・役に立つこと
☆・・勉強になること
P22 9行目・・(!)
マーケティングが弱点の日本だと他の有識者も同じように言われていますが、逆に伸びしろと捉えたい、かつて『Japan as NO.1』と言われた時代(1980年代)アメリカが学んだように。
P29 7行目・・(〼)
古いことわざで『餅は餅屋』というのがありますが、人それぞれ違う何かしらの武器を持っていて、組織のためにおのおのそれを最大限に発揮させる、お互い足りないところを補い合う、これが個人の見栄やプライドが邪魔して協力し合わなかったら、未だ60点の組織のままなのでしょう。
P74 3行目・・(〼)
この例えが非常にユニークでなるほどと思えた箇所です、要は各部門が自分の部署の益だけを考えるな、会社が人体のように機能するにはどうあるべきかを説かれています。
P110 4行目・・(!)
やはり人間って自分が可愛いのであるというのは痛いほど分かります、あと『慣れ』というのがあって居心地が良い場合はどうしても目標達成のために変えないといけないことが分かっていても現状維持したくなってくる弱さがあります。
P112 8行目・・(!)
このキーワードが本書の根幹を物語っているものと拝します、人間の悲しい性(さが)が手抜き、忖度、無関心、プライド、保守など組織に置いて様々な弊害を生み出しているという、十分私も心当たりがあるのでイタイです。とはいえ指摘することは簡単ですが、本書ではそれを逆手にとって自分が有利な方向へ仕掛けていける方法が述べられているのです。一つ分かったことは、上記の枠に当てはまらない森岡さんのようなタイプもいるということです。
P209 9行目・・(◯)
その会議で一番の決定権は誰にあるのか? 分かっていそうで実は真剣に考えず臨んでいるのではないでしょうか、自分がプレゼンターなら説得の本丸ですね。
P259 8行目・・(☆)
人は時と場合によってこの4つのパターンが入れ替わるとのことですが、どうも攻撃型と消極型がダメらしい、かくいう森岡さんも20代の頃、超攻撃型だったとカミングアウトしているのがヤバい。
P268 4行目・・(!)
さらに追い討ちをかけるように森岡さんが相手を詰めすぎて病院送りにしてしまったくだり、取引先の相手がいっこうに約束を守らないために直接会いに行くといった所 そうなったらしいのですが、察するに森岡さんに会いたくないがために仮病を使って救急車を呼んだのではないかと推測します、もっとも生きてりゃ誰でも黒歴史はあるのではないかと、、もちろん私にもあります。
あとがき
カミングアウトでもなんでもないのですが、私は読書が趣味で それもビジネス本に偏っています。とはいえ、世のインフルエンサーの方のように部屋の壁という壁に本棚があってびっしり本が埋まっているとか、大人買いをしては月に10冊読破などというレベルには残念ながら至っておりません、まあ月に2冊程度といったところです。
読むにつれ分かってくることは、まだまだ自分は見聞が狭い、勉強不足だと思い知らされることです、今では時間と予算のある限りできるだけ多くの書籍に出会いたいとさえ思っています。
思うに、書籍も例に漏れず『パレートの法則』があるのではと、その本の骨子ポイントの8割は全体の2割の文言に託されているように感じます。
書籍に関するコンテンツは、それこそユーチューブをはじめ、様々なSNS等で扱われています。ありがたくも今このブログをご覧いただいている方にもさらなる お役に立てるよう、私見ではありますが自分の薦める書籍の2割にある重要エッセンスをガイドさせて頂くつもりでこのコーナーを設けました。
もし興味がございましたらぜひ、お薦め本を手にとって頂ければ幸いです。
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