私の所有しているエレキギターから今回、ヤマハのスーパーコンビネイターシリーズ「SC-700」について語りたいと思います。
出会い
そもそも このギター、どこで手に入れたかというと、そうですね1980年代の後半でしたね、当時の質流れのお店、今で言うところのリサイクルショップで手に入れまして、でその場所なんですが実家が田舎なので車で走ること約1時間かかる とある市内の場所でしたけど、ステレオとか家具など他のものも安く、掘り出し物と思われるものもけっこうあったので、個人的にはよく出かけていました。
中古楽器も、まあまあ置いてあって 当時、働いてはいましたけども給料も少なかった私にとってはとても魅力的でした。そんな中、ある日店内でこれがあったのです。
昔、カタログでヤマハのエレキギターのラインナップを見たことがあって、確かにその内の一つで見覚えがありました。
ストラトタイプ独特なスティックバー型のシングルピックアップ、1ボリューム、1トーンでピックアップセレクターが3基の独立スイッチで位相が反転するというのが最大の特徴です。
この頃、ジェフ・ベック先生が同じストラトタイプでこの位相スイッチ3基マウントされたギターを使っていたなという記憶があります。
店内ではアンプを通して試奏はできないのですが、実際持ってみて生音で弾いてみると 良いフィーリングだったので、あまり迷わず購入に踏み切りました、たしか2万円くらいだったと思います。
ネットでも何本かオークションや中古販売で出回っているようです、自分のはボディーカラーがブラックですが、木目のナチュラル色もあるようです。
各スペックについて
では、読者の皆さんがこれを手に入れたつもりで改めて見ていきましょう。
まずヘッド部分から まあ、ベースがストラトキャスタータイプなので形状もそれっぽいんですが、ストラトよりもなだらかなアールをかたどっています。
ロゴ部分は「Super Conbinatiator 700 YAMAHA since 1887 」と打たれてあり、本来でしたらここにメーカー名がドーンとくるのですが、ほどんど目立たない大きさの YAMAHAロゴであります。当時それだけ このシリーズに力をいれていたのでしょう。
ストリングスガイドはストラトっぽく2個付けられています。
ペグはヤマハオリジナルでヘッド上部片側に6つ並んでいてトルク調整ネジがついています。ヘッド裏面に少し見づらいですが「002226」MAID IN JAPAN とシリアルナンバーが刻印されています。
ネックはメイプルで指板はローズウッド、購入時低音部の弦の鳴りがこもり気味だったのですが、弾き込んでいるうちに徐々に抜けが良くなってきました。
ネックの太さは日本人用に設計されているせいか、程よい太さで握りやすいです。
ボディーはアルダーでストラト同様コンター加工(抱えた時、体にフィットするようにボディーに切り込みを入れたような形状)が施されています。原音となる木の鳴りによってアンプに通した音も当然変わってきます、ひょっとしたら当たりはずれもあるかも知れませんが、個人的にはよく鳴っていると感じます、ちなみに全体の重量は3.5gです。
次にピックアップです、マグネットはバー型の1本ものになっています。これがフロント、センター、リアの3基搭載ということになります、ストラトキャスターによくあるポールピースが6本並んだシングルコイルと比べてどうでしょうか、心持ち なめらかというか粒の細かい音かなと思います。
ピンジャックはボディの右下のサイドからプラグインする形となります。コントロールノブはヴォリューム、トーンの各1個づつ、スピードノブと言われるよく見られるようなプラスティック製のつまみです。
ブリッジサドルはストラトタイプで一つの金属ユニットになっており、ボディ裏から弦を通す仕組みになっています。ただ固定型なので、ビブラートユニット(アーミングができる)はありません。
ジョイント部を見てみましょう、ネックはデタッチャブル式(取り外し可能)で金属プレートにビスで4点止めされています。配線部カバーが1箇所、実はトーンのボリュームが壊れてくるくる回ってしまっていたので最近、カバーを外し 部品を新品に交換(楽器店でパーツ購入、自宅でハンダ付けしました)しています。
そしてなんといっても最大の特徴である3つ付けられている位相反転トグルスイッチ(フロント、センター、リア)です。
私はギタークラフトマンではないので技術的なことは分かりませんけども、ピックアップ内のポールピースへ電線がコイル状に何重にも巻かれているわけですが、その上下、N極とS極があってスイッチを切り替えるとN極とS極が反転することになり、これがフロント、センター、リアの3つの切り替えの組み合わせによって音が変化するという仕組みになっております。
サウンド・バリエーションについて
それでは実際何通り組み合わせができるのか自分なりに書き出してみました。
おそらく26パターンしかないと思います。(間違っていたらごめんなさい)いろんな組み合わせで弾いてみて正直、好みの音でないのもあったのですが、確かに細かいニュアンスのトーンが出せるので曲によって柔軟な音作りができるのかなと思います、どちらかいうとディストーション(音を歪ませる)サウンドよりもナチュラルなクリーンサウンドのほうが真価を発揮するのではないでしょうか。
便宜上、スイッチをオフの状態にしている状態を「0」上にしている状態を「A」下にしている状態を「B」ピックアップが3つあるので、フロント、センター、リアの順にそれぞれの状態をノートに書き並べてみて(例えばリアピックアップだけオンにしているパターンは「0.0.A」「00B」と言った具合)もうこれ以上パターンは無いだろうという所で数えてみると26パターン。
とまあ、いろいろ試せるわけで演る曲によって細かい音色が決めれるわけです、特にクリアーなトーンで表現したい場合有効かと思われます。
何しろ天下のヤマハですので、これまでに出たエレキギターは数知れず、愛用しているミュージシャンも数知れずです。
私自身まだ手放す予定はないのですが、同じギターはまだ探せば流通しているように思われます、実際このブログを書いている時もネット検索で出てきました。
お目にかかることがあればぜひ参考にしてほしいなと思います。
他のエレキギターで気になる方がいらっしゃいましたら、こちらのサイトもご参照ください。