以前のブログ「 京サラダ水菜 種採りに挑戦」にて詳細は載せていますが 、そこでは種取りには成功したものの、2代目を育てていくにはいろんなハードルがあるなと感じました。あれから約2年、気を取り直して今度は、市販の種からブロッコリーを育て、そこから種を採り、また育てていこうとチャレンジしてましたが、残念ながら今回も失敗。
恥ずかしながら まだまだ勉強不足であったなと反省をこめて今回、回顧録としてまとめますので、少しでも皆さんの参考になればいいなと思います。
そもそも種採りする動機として、
・食材の節約
・健康のため
・趣味的な楽しみ
・食料危機に備えて
というような理由があります、幸い自宅は田舎にあり、そんなに広くはないですが畑があるので、自然の中で栽培が可能です。
ブロッコリーを選んだ理由としては、
・出向いたスーパーにはそんなに種類があったわけではなかった
・植えようと思っていたタイミングが合っていた
・糖尿病系の体に良いこと
・スーパーで買うとそこそこの値段がする、など
ちなみにブロッコリーの効能を調べてみると、
・美肌やダイエット効果がある
・内在しているカリウムという成分がむくみを解消させる
・内在しているクロムが脂肪を燃焼させる
・栄養価が高い
・低カロリー
・ビタミンCが多い、 など
あまりにもざっくりですが、これは悪くないということで一袋購入しました。
<4月上旬>
パッケージ裏にある「蒔き方」のとおり、まずポットに種まきし、苗が成長したら定植、自宅裏の畑にて作っておいた畝に移し替えました。素人丸出しで恥ずかしいのですけど、その後市販の肥料を買ってきてブロッコリーの苗の根元に被せた次第です。(本当は土づくり、植える前に肥料を仕込んで熟成させるのが筋なんですが、、)
<6月上旬>
その後は適宜、水やりしながらなんとか大きくなっていったのですが、ある日、畑に行くと穴だらけの葉っぱに緑色の物体が、、それも無数に、どうやら青虫が繁殖し、ブロッコリーの葉を食いまくっています。
少々の虫食いなら、無農薬の証として目をつぶることもできますが、もうほとんどの葉が食われて穴だらけになっており、このままだと光合成もできなくなって最悪全滅という懸念がありました。
可哀そうではありますが ここは取り除かなくてはなりません、毎朝のぞきに行ってはいらなくなった割りばしで取り、紙コップへ一匹づつ入れていきます。
あちこち捕まえて取ったのは30匹ぐらいでしょうか、その日取りきったつもりでも、あくる日 見に行くとまた同じぐらいの数の青虫が出現しているのでした、しかもすごい食欲です。みるみる葉が食い荒らされていきます。
また、割りばしでとっていく作業を1週間ほど続けながら、無知な私は何故こんなに発生するのだろうと、この時点でようやくネットで調べてみました。
そうなんです、この時期 青虫の成虫は「モンシロチョウ」で葉物の作物によく産卵するとのこと、予防策として農薬散布や防虫ネットという半透明の布をかぶせて寄せ付けない方法があるということなんですが、今からでは時すでに遅しの感であります。
ただ、あまりにも虫取りが追いつかないので、本当はしたくなかったのですが、市販の虫よけ剤を1回だけ散布しました。
すると効果があったのかどうか、次の日見に行くと、以前と比べて青虫の量が半分以下に減っていました。ただ、それまでに手作業で取っていたのも事実です。
取った青虫は可愛そうなので、近くの谷へ放しました、とはいえ 助かっているかどうかわかりません。
1日30匹程度とすると、6日間同じくらい取ったので、30✖️6=180匹、ゆうに3桁はいっていたかと思われます。
モンシロチョウは産卵時多い時は1日1000個から産み付けると言いますが、孵化が終盤だったのか、10日ほどでとりあえずは収まってきました。
その後、葉も完全ではありませんが、回復基調ににあります。そして葉の真ん中に実となるつぼみがつき始めています。
<7月9日>
どうにかこうにか雨も程よく降ってくれ順調に育ち、初物としてついに1つ収穫にこぎつけました。とはいえ、スーパーに並んでいるものと比べて半分くらいの大きさです。
もう少し生育を待っても良いのではと思ったのですが、花が咲きかけると旬が過ぎた感になってしまうので、とりあえず収穫をといった所です、この辺がプロと素人との違いなんでしょうね。
水洗いをして、蒸してから、まず初物を仏壇のご先祖様へお供えするのを我が家では決めているので、一部取ってお上げします。その後、お昼のお弁当の具材として入れました。この時の試食の感想は多少の苦みはあるものの、食感、味は市販のものとさほど変わりはありません。
青虫も完全にいなくなったというわけではなく、収穫したブロッコリーにくっついている場合もあります、なので水洗いの時に念入りにチェックし、きれいにしていきます、まあ自然農法にはつきものではありますが。
あれから食用として使用したのは5玉くらいだったですかね、やはり肥料が足りなかったせいか いまいちスーパー並みには大きくならず、まして切り取った株からは芽が出ることはありませんでした。
そうこうしているうち、本来の目的である種取り用を残しておかなければ、と我に返り、収穫をやめて「とう」をたたせる方針に変更しました。
種の袋裏面の説明書きには中間地の場合、収穫は8月上旬あたりまでとされているのでタイミングとしてはギリギリでしょうか、8月17日段階ではこんな感じです。
<8月24日>
8月も終わにさしかかり、ブロッコリーのはが分けつし、伸びてきています。同時に茎の長さも異様に長くなり、重さのせい根元から地を這うようにして頭部を支えているような伸び方をしています。
種採り用として10株程残しているのですが、芽の出ているのはわずか3株、後は時期が遅すぎたのか なかなか芽が出てきません、ここでも少しタイミングを誤ってしまったのかなと思ってしまいます。
後になっていろいろ調べてみて、まず花が咲かないと種の実になる鞘(さや)ができないというのが大前提、「とう」がたち始めて1か月くらいかかるようですが、どうなるのか様子をみたいと思います。
種として残せる可能性を持っているのが わずか2株、あとは芽さえも出ていないような状況です。
<9月10日>
この間の長雨によるのか、可能性のある2株のうち、地を這うようにして生えていたほうのブロッコリーの葉がほとんど黒く変色し、とけるように萎えてしまっているのを発見、もうすでに腐る一歩手前のような状況です。ここから花が咲く気配もなく、これは限界かと思わず抜いてしまいました。
残りの株に望みを託したいと思います。
<9月19日>
もはやこれまでか、、残された株になんとか頑張って欲しかったのですが、分結したあとの伸長が思わしくなく、花を咲かすどころか所々茶色く変色し、枯れ始めてきました。
当然他の株もブロッコリーの実をつけていたのがあるものの、明らかに機を逸した感があります。
これで終了、、と思いきや
<10月30日>
あれからあきらめて放置状態にしていたところ、しばらく見に行きませんでしたが、他の用事で何気に畑に目をやると、あれ?なんと死滅してしまったと思われた茎からブロッコリーの芽が育っているではありませんか、4、5本そういうのがあります。中にはたわわに結実しているもの、おまけに花も咲いているのがあります。
待てよ、今回のブロッコリーは春まきで普通でいうところの2〜3月まき、4〜5月収穫のつもりでした、種まきしたのは4月上旬だったので確かにずれているわけです、今できているのは夏まき、いわゆる7〜8月種まき、10〜12月収穫のタイミングになります。
ということは、遅れて伸びてきたブロッコリーの芽が夏まきのタイミングとして耐え忍んだ末、成長してきたと考えられます。
またブロッコリーの芽自体も勢いよく育っており、スーパーでよく見かけられるような大きさになっているじゃありませんか、やはり最初のところでタイミングがズレていたんだなと感ぜずにはいられません、全滅してしまったのではと思っていただけにビックリです、芽から花が咲き出す株も出てきました。
咲いている花の感じは、やはり菜の花といいますかアブラナ科の出で立ちです。
調べたところ、種の採りかたとしては花が咲いてから約2週間ほどでつぼみができ、実が入り始める、そこから1ヶ月ほど種が形成される期間をつくってから採るようにするとの事、ちょっと様子を見てみたいと思います。
<11月30日>
あれから1ヶ月後、花はこのように勢いよくあちこちに咲かせるようになりました。
<12月25日>
花が咲いて散った後に何やら実入りのしそうなツボミ的なものが出てきました、これが大きくなって種子ができるのでしょうか。
<翌年・2月5日>
しかしながら、この後もブロッコリーがなってきて そのままがとうが立ち、花も一様に咲いてくれるものの肝心のツボミの成長が思わしくなく それでも粘って様子を見ていましたが、いずれもツボミに実がが入らずそのまま朽ちてしまう(腐ってしまう感じ)結果になっています。
どうも今回の挑戦は失敗であったということは否めないようです、種まき時から年越しで2月半ばの段階でけじめをつけることにしました。
反省点
★ネットなどで事前に採り方を調べもせず、思いつき、いままでの浅はかな経験のもと独断でやってしまった。(バカと呼んでください)
★本来、種のまき時期は7~8月(夏まき)と2~3月(春まき)が一般だが、今回の春蒔きにしては4月上旬と遅めであったのが最後まで影響していたと思われる。
★最初の収穫の時 種採り用として別に残しておく必要があった、少なくともタイミングがずれてその後成長したブロッコリーからはとうが立って花は咲くけれども結実までは至らない。
★土づくり、肥料は十分与えないとやはり収穫したものも市販のものと比べて圧倒的に小さくなる。