九条ねぎ と 小松菜 <最終章>

その日は突然やってきました、、、

前回、裏山の畑が防護ネットを設置してから約一ヶ月、イノシシの被害もなく順調に九条ねぎと小松菜が育っていることを報告、これで対策は打てたと「マイラーメン日記VOL5」でも食材に使ったことをレポートしておりました、が、ここで日付をカウントしておきたいと思います。2019年10月20日

この日、日曜日だったので愛犬クリ(トイプードル)をゲージから出して餌をやり、庭先でブリキのバケツに溜めておいた刈草の干したヤツを焼き、その灰(十分熱が冷めたもの)を畑に持っていった時の光景が次の写真です。

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「うわっ、やられた、、、!」そうなんです、これは紛れも無くイノシシの荒らされた痕、、

「うわっ、ここにきて来るか、、」それも見事にまんべんなく、手前の栽培していた2つの畝はもちろん、防護ネット外のまだ何も植えていなかった畝まで掘り返され耕運機にかけられた後みたいな状態になっていました。

すでにその後の成長を楽しみにしていた九条ねぎと小松菜は見るも無残に散乱し横たわっています。

これってやはり作物を狙いに来たのでしょうか、どちらかいうとたわわになっていた小松菜の姿があまりありません、地中の虫や根っこは掘り返して食うと聞きますが、小松菜も食べたんでしょうか、

山の斜面の方に目をやるとイノシシが降りてこないように設置してあったバリケードが突破されて下に転がっています。

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やはり甘かったのか、、木製パレットを2枚立てて 両端の木の幹にビニールパイプを1本通していたんですが、単に立てかけていたという感じだったので、イノシシの鼻の部分でするんでしょうかね ものの見事に突き破られてしまいました。

前に夜中、ふと目が覚めたらクリが吠えているのに気付き、窓を開けると裏山からゴソゴソと物音がしている事がありました、無論イノシシの出現だ!と察知し懐中電灯を持って畑へ向かいましたがもうその姿はありませんでした、その時 畑は無事でしたが そんな事が一度ありました。

一体どこから侵入してきたのか?あちこち調べてみると防護ネットの右手の角あたり、ちょうどネットとネットをつなぎ合わせている所が破られており、どうもここから入った模様です、侵入口はここからとしか考えようがないのですが、だとしたら出て行くときも同じ穴を通って!?という考えに至ります。

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体格的にはそんなに大きくはないと思うのですが、利口さが恐ろしく伝わってきます。

「これって作物が大きくなるまで待つと同時に我々を安心させといてタイミングを見計らった上で襲うとは、なんて賢いヤツなんだ!」

我々はイノシシであるヤツを「ウリクロウ」と呼ぶことにしました。

ウリクロウのウリはイノシシの子供ウリ坊からとったもの、クロウはズル賢さの権化であるカラスの英語読みであります。

このウリクロウにやられた九条ねぎと小松菜、小松菜は全滅状態で葉から茎から変形しまくっています、九条ねぎ、なんとか息あるヤツは無いかと何本か拾い上げ、これだけでも使えないかと思いましたが、もしかしたらウリクロウの体の部分触れているのではと思うと使う気が失せ泣く泣く処分することにしました。

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九条ねぎは結局、1ヶ月半に及ぶ栽培期間で実に使用したのは中途生育の4~5束のみ、種の購入時の記録をとっていなかったので経費が幾らか不明ですが採算的に元は取れていないでしょう。

一方、早とり小松菜は種購入時270円(税別)、使用できたのは これも中途生育の市販でよく売られているサイズでいくとひいき目にみて2セットぐらい、市販では安い小松菜だと1セット80円くらいの時があるので、肥料代を入れずでも80-270=-190円といやらしい話ですが確かに損失です。

そもそもウリクロウを侮っていた自分が悪いのは否めません、ショックは隠せませんがここで再度立ち向かいたいと思います。

しかし、ウリクロウと名付けはしましたが何歳くらいか実のところ大きさも分からないし、本当に1頭だけなのかどうか日常住処としている所は何処なのか謎の部分が多いのは確かです。

田舎ではよくイノシシ出没の話が聞かれますし実際、町のほうでも駆除のためにハンターが銃を持って山に入る事があるようです。

以前、テレビ放送の「探偵ナイトスクープ!」でも放映されていましたが、和歌山の紀北エリアの方でなんとイノシシを素手で捕まえて仕留める方がいるのです。

その方の家の前を通る事があるのですが、元々そこはガソリンスタンドで今はたたんでおり、何やら鉄屑とかいろんなものが置かれている中でイノシシの皮が何枚も干されてる(?)のが一際目に入るのです。

その方、今も現役でされているかどうか分かりませんが、仕留めた後のイノシシ肉はどうするのだろう、やはり食肉とかで使うのだろうかと思ってしまいます。

農林水産省より「捕獲した鳥獣の食肉利用活用についてのガイドラインが出されており(平成27年)それまでは捕獲された鳥獣はもっぱら埋設、焼却処分がほとんどで食肉としての有効利用は一部地域に留まるという状況の中、食肉の普及に向けての展開をしていこうという内容でいわゆるジビエ料理のすすめみたいになっています。

私も知り合いの方からイノシシ肉をもらったことがあり、焼肉と鍋(つまるところの牡丹鍋)で食べてみた事ががありました。感想はというとあまり脂っぽくなく肉質は硬い、で特有の匂いがあるので賛否の分かれるところですが、どちらか言えば焼肉よりはやはり鍋にしたほうが美味しく頂けるのかなと個人的には思います。

とは言え、捕獲してまでという気持ちはないので、とりあえず侵入を防止することと畑を守ることを考えます。

まず、ひっくり返された畑を再生します。鍬などで土をかき集め整形、畝として形をつくり、内部に肥料を投入していきます。

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次に防護ネットの補強に入ります、このときは金網も張ろうかと考えたんですけど買わないと無いので経費もかかるし、とりあえず今あるもので何とかできないかと思い、食物用の支柱が家にまだあるのでそれをまず使うことにしました。

破られたネットを再び結びなおし、縦に打ち込まれた支柱に対して横軸として追加の支柱を通していくようにしました、要するにネット プラス支柱を格子状に組むということです。

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そして山からの侵入で破られたバリケードも再び組みな直します、木と木の間を通す棒も4本追加し、右の斜面からの侵入も防ぐために支柱を打ち込みます。

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ひとまずこれでインフラの再建は完了しまして、ここへ新たな種を購入してきたものを蒔きたいと思います。

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しかしながら不安な思いも隠せません、ウリクロウが今度現れた時この壁が破られないかどうか、問題は作物が育ってきた頃、効果を検証するという形で見ていくしかありません。

ウリクロウとの戦いは続きそうです、追ってレポートしていきたいと思います。

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